姿勢とお口の育ちの意外な関係─よくある子どもの姿勢のクセとは?🪑
- 2025/06/26
- 小児歯科
江戸川中央デンタルクリニック 歯科・矯正歯科です。
◆ なぜ姿勢が歯並びと関係あるの?
子どもの体の成長は、骨・筋肉・呼吸・食べる動きなどがすべて連動して進んでいきます。
中でも「姿勢」は、お口の機能発達に深く関わっている重要な要素のひとつです。
たとえば、猫背の状態が続くと、舌の位置が下がりやすくなり、鼻呼吸がしにくくなると言われています。
そうなると、口呼吸や舌癖が習慣化しやすくなり、結果として歯並びや顎の発達に影響することも。
「姿勢が悪いだけ」と見過ごされがちなポイントですが、成長期の“今”こそ整えておきたい土台なのです。
また、噛む力や飲みこむ力といった基本的な口腔機能も、全身の安定した姿勢があってこそ自然に発揮されます。
つまり、良い姿勢は、お口の発達を支える“土台作り”の第一歩なのです。
◆ 気をつけたい!子どもの“姿勢あるある”
日常生活の中には、お口の成長に影響を与える姿勢がたくさん潜んでいます。
- ・足がぶらぶらのまま食事をしている
- ・スマホやゲームの際に、うつむき姿勢で長時間過ごしている
- ・イスに座っても浅く座って背中が丸まっている
- ・寝るときに口を開けている/いびきがある
このような状態が続くと、顎の骨の成長や噛み合わせに影響が出る可能性があります。
「最近ぽかん口が気になる」「顎が小さい気がする」などの気づきも、実は姿勢が関係しているかもしれません。
さらに、姿勢が悪いことで呼吸が浅くなり、全身の酸素供給にも影響が出る場合もあります。
お口育ち=身体全体の発達と捉えて、総合的に見直していくことが大切です。
◆ ご家庭でできる「姿勢育ち」のサポート
すぐにできる習慣から始めてみましょう。
- ・足裏が床につくイスを選ぶ/足台を置く
- ・食事中はテレビをオフ、家族で顔を見て食べる習慣をつける
- ・“ながら食べ”を控え、集中してよく噛む時間をつくる
- ・正しい姿勢での読み聞かせや勉強の時間を習慣化する
これらの工夫は、お口の育ちだけでなく、集中力や全身の発達にも好影響を与えるとされています。
特に就学前後の時期は、家庭での習慣づけが一生の基礎にもなります。
「ちょっと気をつけてみようかな?」そんなきっかけになれば嬉しいです。
◆ 成長期は“お口の土台づくり”のチャンス
姿勢は、ほんの少しの意識で変えていけます。
「見た目の姿勢」だけでなく、“舌の位置・呼吸・噛む力”まで含めた「内側から整える姿勢」を意識することが、将来の健康なお口を育む大きな一歩です。
当院では、こうした日常の中の気づきも大切にしながら、お子さん一人ひとりの成長を支える診療を行ってまいります。
今はまだ開院準備中ですが、ブログを通して、地域の皆さまと少しずつつながっていけたら嬉しいです。
これからも「お口育ちシリーズ」で、子どもの成長に寄り添うヒントを発信していきます。
――――――――――――――――――――
江戸川中央デンタルクリニック
歯科・矯正歯科
院長 増田 光