『口腔機能発達不全症』とは?見逃しやすいサインとその原因⚠️
- 2025/05/08
- 小児歯科
こんにちは。
江戸川中央デンタルクリニック 歯科・矯正歯科です。
今回は「お口育ちシリーズ」の第2回として、前回ご紹介した「口腔機能」の発達に関わる、「口腔機能発達不全症」について詳しく解説します。
見た目ではわかりにくいからこそ、早期の気づきとサポートが大切です。
見た目ではわかりにくいからこそ、早期の気づきとサポートが大切です。
◆ 口腔機能発達不全症ってどんな病気?
「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」とは、お口の使い方や筋肉の発達がうまくいっていない状態のこと。
虫歯や歯並びが一見問題なさそうでも、「うまく噛めない」「飲み込みにくい」「話しづらい」などの問題が隠れていることがあります。
この病名は2018年から保険診療の対象となり、歯科医院での早期対応がより重要視されるようになりました。
◆ よくあるサインとチェックポイント
保護者の方が気づきやすいサインには、以下のようなものがあります。
- ・食事のときによくこぼす、噛まずに飲みこむ
- ・いつも口が開いている、ポカン口
- ・発音が不明瞭、舌ったらず
- ・いびき、口呼吸が多い
- ・姿勢が悪く、猫背気味
一つひとつは小さなクセでも、積み重なると歯並びや発育に影響します。
「癖かな?」と思っていたことが、実は専門的なサポートが必要なサインだったということも少なくありません。
◆ なぜ発達に偏りが起きるの?
現代のお子さまには、口腔機能の発達に影響するさまざまな要因があります。
- ・やわらかい食事:噛む力を使う機会が少なくなっている
- ・姿勢の乱れ:スマホ・ゲームなどによる猫背姿勢
- ・鼻づまりやアレルギー:口呼吸の習慣化
- ・離乳・卒乳の時期と方法:舌の位置や飲み込みの癖に影響
こうした要因が複雑に絡み合い、お口の機能や顎の成長に偏りを生みやすくなっています。
◆ 当院での今後の取り組みについて
江戸川中央デンタルクリニックでは、今後、お子さまの口腔機能の発達支援として、MFT(口腔筋機能療法)や小児矯正などのプログラム導入を予定しています。
虫歯の治療だけでなく、「お口の育ちを整える」視点からもサポートできる医院を目指してまいります。
次回は、口腔筋機能療法(MFT)について、どんなトレーニングを行うのかをご紹介します。
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江戸川中央デンタルクリニック
歯科・矯正歯科
院長 増田 光